「もっとスキルアップしたい」と転職を決意した場合、転職活動ではどう伝えると好意的に見てもらえるのでしょうか。
転職理由を「スキルアップ」とする場合の上手なアピール方法を紹介します。
NGポイントもおさえて、他の応募者にしっかりと差をつけましょう!
目次
「転職理由=スキルアップ」ではダメ?印象が悪くなる理由とは
「前職を退職された理由を教えて頂けますか?」というように、退職理由や転職理由を聞かれるのは、中途採用ではよくあることです。
その際、「スキルアップを目指して」や「キャリアアップがしたくて」と回答するだけでは、実は不十分。
場合によっては、面接官の印象が悪くなってしまう事もあります。
まずはその理由から、解説していきましょう。
抽象的過ぎて分かりにくい
「スキルアップを目指して転職を決意しました!」「スキルアップしたいと考え、御社を志望しました」というのは、意欲があるように聞こえるかもしれませんね。
確かに、前の職場で人間関係のトラブルがあった場合や待遇面の愚痴を理由にする場合に比べると、「スキルアップ」というのは非常にポジティブな転職理由です。
一方で、「スキルアップ」という言葉だけでは、「何をスキルアップしたいのか」また「どのようにスキルを磨いていきたいのか」が全く伝わりません。
「スキルアップ」の一言では、あまりに抽象的過ぎて、面接官には具体的なイメージがわかないのです。
これが転職理由として不十分とされる理由のひとつめです。
会社=スキルアップの場ではない
もうひとつの理由が、そもそも会社はスキルアップの場ではないということ。
「企業」は営利目的で経済活動を行う組織です。
営業にしても、総務にしても、何らかの形で企業に貢献し、業績向上につなげてくれる人材が欲しいのが企業の本音です。
会社は一社員の自己実現やスキルアップのために存在しているというわけではありません。
スキルアップを目指すことは悪いことではありませんし、向上心のあるスタッフがいてくれることはいいことです。
しかし、スキルアップという一言では、「会社を踏み台にして、また時期が来たら転職しそう」という印象を与えてしまうこともあります。
企業としては、長く腰を据えて働いてくれる人を採用した方が効率もいいもの。
そのため、「スキルアップ」という言葉がジョブホッパーの意味にとられてしまうと、悪影響なのです。
面接官はここが知りたい!「スキルアップ」を転職理由にする際のポイントは?
「スキルアップしたい」が転職理由である場合、どう伝えれば、ネガティブな印象を与えずに済むのでしょうか。
まずは、面接官が気になるポイントからおさえておきましょう。
前職ではスキルアップができない理由を明確に
そもそも「スキルアップ」は、ひとつの企業で経験を積み、少しずつステップアップしていくことでも可能です。
そういった形で、コツコツと努力をし、自己実現をかなえる方も大勢います。
そのため、転職理由として「スキルアップ」「キャリアアップ」を挙げる場合は、「なぜこれまでの会社ではダメなのか」を面接官に明確に示す必要があるのです。
異なる業界や異業種への転職を目指す場合は、「なぜ前職の業界・業種ではダメなのか」という理由もあわせて、具体的に示すのがひとつめのポイントです。
スキルアップのための努力はしたのか?
スキルアップが出来ない理由を述べようとすると、どうしてもこれまでいた会社の愚痴になりがちです。
たとえば「上司が話を聞き入れてくれなかった」「ノルマばっかりで型にはまった営業しかやらせてもらえなかった」という言い方をしてしまうと、面接官にとってはただの愚痴で終わってしまいます。こ
れではネガティブな印象しか与えられませんよね。
「なぜ前職ではダメだったのか」を示す際には、具体性を持たせると同時に、「努力したけれど、スキルアップが望めなかった」というように、自らの行動についても伝えるようにしましょう。
ダメだった理由だけでなく、はたらき方の姿勢や仕事に対する考え方が伝えられるとベストです。
「スキルアップしたい!」転職理由をうまく伝えるには
面接官が知りたいことをおさえたところで、具体的にはどう伝えるとよいのでしょうか。
良い印象を与えるためにも抑えておきたいポイントを紹介します。
スキルアップ後のキャリアイメージを明確に
転職理由としてうまく伝えるには、スキルアップした後にどうしていきたいのかを具体的にイメージしておくことが大切です。
「これから先の働き方」にも共通する部分になりますね。
そのためにもまずは、自己分析をしっかりしておきましょう。
今の自分を見つめなおし、転職を経て、「どう働いていきたいのか」や「どういった仕事をしていきたいのか」について、明確にしておくのがポイントです。
転職活動の目標にもなりますので、モチベーションもアップしますよ。
企業研究をしっかり行う
「スキルアップがしたいんです!」とやる気満々で話をしても、応募先企業と全く見当違いの内容では、面接官には響きません。
そもそも、その企業で働くことで本当にスキルアップにつながるのか、目指す働き方ができるのかどうかの見極めが大切です。
そのために必要なのが「企業研究」です。
自分の希望と企業のミスマッチを防ぐためには、事業内容はもちろん、企業理念や会社の方向性など企業に関する情報収集は不可欠。
「入社してみたら全然違った」では困りますので、しっかりと企業研究しておきましょう。
もちろん、企業研究の内容は志望動機や自己アピールにも使えるので、念入りにやっておくと面接で他の応募者よりも有利に立つことができますよ。
現時点で会社にどう貢献できるのかも重要
「スキルアップ後どうするのか」というのは、実際にはまだまだ先の話。
面接官にとっては、入社後すぐに使える人材かどうかといった、現時点でのスキルや貢献力も重要です。
そのため、面接では、これまでの仕事で身につけたスキルをはじめ、今現在できることや過去の経験を具体的にアピールしましょう。
成果を数字で表すことができると、具体性がアップし、面接官もイメージしやすいのでおすすめです。
なぜ「スキルアップ=転職」なのかを明確にするのが鍵
「スキルアップがしたい」という転職理由は決して悪いものではありません。
ただ、意欲をより効果的に伝えるには、「なぜ」転職する必要があったのかを具体的に伝えるのがポイントです。
限られた時間で、しっかりアピールするためにも、伝わりやすいアピールを考えておきましょう。
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