「志望動機をお願いします」というのは面接で必ず耳にする質問ですよね。志望動機は、どの程度の長さにまとめるのがよいのでしょうか。
志望動機のまとめ方や長さなど、面接対策のポイントについて解説します。
目次
どれくらい話してOK?面接での志望動機の長さ
「弊社を志望される理由をお聞かせください」「志望動機をお願いします」というように、志望動機は面接で必ず聞かれる項目。
志望動機を考える際、まずその目安になるのが「長さ」です。
面接で答える場合には、どの程度の時間を目安に話せばよいのでしょうか。
長くても3分が目安
面接ではひとりあたりの持ち時間が大体決まっています。
他にもいくつかの質問を受けることを考えると、志望動機は、時間にして2~3分程度にまとめるのがよいでしょう。
一般に、1分間に人が話せる文字数は、200~250字と言われています。
3分というと、600~750字が目安になりますね。面接では、原稿を読むというよりは、相手の反応を見ながら話すことになります。
聞き取りやすいように、ゆっくりはきはきと話すことが大切ですので、600字前後で考えておくとちょうどいいかもしれませんね。
志望動機が長すぎると、かえってマイナスに
企業に熱意を伝えようと思えば思うほど、志望動機のボリュームが増えてしまうこともあります。
しかし、長ければ長いほど、聞いている方は飽きてしまうもの。
また、文字数が増えるほど、どうしてもダラダラとした文章になりやすい懸念もあります。
面接官に内容が伝わらなければ意味がないので、志望動機は簡潔にまとめることが大切です。
一方で、「回答が短いとやる気がないとみられそう……」と思われがちですが、必ずしもそうではありません。
極端に短い場合を除いては、内容が簡潔にまとまっていることはむしろスマートな好印象につながります。
文字数だけでは伝わりやすさは約束できませんが、長くても3分、600字程度と覚えておきましょう。
志望動機の時間は指定されることも
「弊社を志望する理由を1分程度でお願いします」というように、面接では、時間を指定して質問されることもあります。
3分を想定して考えていた場合、いざ「1分で……」と言われると、どこをどう削って話すべきか戸惑ってしまいますよね。
志望動機は、あらかじめ長いバージョンと短いバージョンの2つのパターンを用意しておくのがおすすめです。
丸暗記する必要はありませんが、いくつか想定しておくことで、緊張している場面でも慌てず臨機応変な返答につながります。
どうまとめる?中途採用面接での志望動機の組み立て方
600字・3分を目安にするとして、肝心な内容はどう組み立てていけばよいのでしょうか。
面接では、伝えたいことがたくさんあるかもしれませんが、志望動機では的を絞って考えるのがポイントです。
以下の、3点を意識して考えてみましょう。
どういった仕事がしたいのか
まず、ひとつめのポイントは「どういった仕事がしたいのか」です。これは、退職を決めた理由・きっかけに通じるものがあります。
「なぜ転職を決めたのか」は、人それぞれ。前職の不満が理由となるかもしれませんし、「他にやりたい仕事があったから」という理由もあるでしょう。
こうした退職理由は、「ここで働きたい!」「こんな仕事がしたい!」という志望動機の土台となるものです。
実際に面接で話す際も、「これまでは営業担当として多くのお客様を担当してきましたが、もっと特定のお客様と時間をかけて密にかかわる仕事がしたいと思い、転職を決意しました」というように話し出すと、スマートです。
なぜこの会社なのか
次に大切なのは、「なぜこの会社でなければならないのか」です。
言うまでもありませんが、同じ業種でもいろいろな企業がありますよね。
その中から、面接先企業を選んだのには理由があるはずです。
どこに興味を持ったのか、自分の希望する仕事とどう関係しているのか、また他の企業と比べどういった点が魅力的なのか……などといった点について考えてみましょう。
「御社の○○という事業でなければならない」「御社の○○事業に貢献したい」というように、具体的な志望理由が見えてきます。
具体的な将来のビジョン
3つ目のポイントは、これから先のビジョンを明確に述べること。
自分が入社することで、会社にどう貢献できるのかを具体的に言葉にしましょう。
「貢献」というと難しくなりがちですので、「入社後にやりたいこと」という視点でもいいかもしれませんね。
入社後のことを語る際に、「ゆくゆくは海外事業部で活躍したい!」という目標も決して悪いものではありませんが、将来の大きな目標はどうしても漠然としがち。
そのため、面接では具体的なビジョンを語る方が適切です。
「ゆくゆくは海外でのマーケティングに興味がありますが、まずはこれまでの営業ノウハウを生かし、店舗の売上向上や販売戦略に尽力したいと考えています」というように、入社直後から実践できる具体的な話をするのがポイントです。
効果的なアピールのために!中途採用面接での志望動機のコツ
志望動機の組み立て方が分かったところで、では具体的に面接ではどう話せば面接官の目に留まることができるのでしょうか。
効果的なアピールのコツを紹介します。
面接官が聞きたいこと・知りたいことを盛り込む
採用においては、応募者のスキルの高さなどももちろん重要ですが、自社に合う人物かどうかも非常に重要な項目。
面接官は、やりたい仕事やその企業を選んだ理由などから、自社の求める人材にマッチしているかどうかが知りたいのです。
これを踏まえ、志望動機は、その答えとなるような内容で用意すると、面接官の目に留まりやすくなります。
たとえば、「チームプレイを大切にしている」という企業の場合は、これまでに同僚とのやり取りで工夫したことやコミュニケーション能力についてアピールできれば、好印象につながりやすくなります。
まずは、求人情報や企業のHPから「求める人材」についてしっかりと情報収集しておきましょう。
具体性を交えることで、説得力をアップ
面接官にとって、事前情報は応募書類しかありません。
はじめて顔を合わせる相手に信用してもらうためには、説得力が大切です。
そこで大切なのが「具体性」。
志望動機を述べる際には具体的なエピソードを用いたり、数字を用いたりすると、面接官もイメージしやすくなり、説得力もアップします。印象にも残りやすいので、選考にも有利になるのです。
丸暗記は避けること
効果的にアピールするためには、志望動機を十分に吟味したうえで万全の体制で臨むことは大切です。
しかし、だからといって志望動機を丸暗記してしまうと、ちょっとしたことでつまづいてしまうことも。
緊張のあまり記憶していた内容が飛んでしまったり、ちょっとしたことでボロが出やすくなったり……話す内容が分からなくなる懸念があります。
3分以内、1分以内にまとめた原稿を用意しておくことは大切ですが、その場その場で、自分の言葉で話せるように練習しておきましょう。
キーワードや文章の流れなどで覚えるようにしておくといいですよ。
長さだけでなく「わかりやすく、簡潔に!」を重視して
志望動機は面接の冒頭で聞かれることが多く、これからはじまる面接の足掛かりにもなるもの。
どんなに素敵な内容でも、伝わらないと意味がありません。
はじめて耳にする方にもわかりやすい文章を心がけると同時に、簡潔にまとめることを意識するようにしましょう。
面接官の耳に留まるよう、求める人材などもしっかりと考慮して面接に挑んでくださいね。
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