仕事上の連絡手段としてメールを使う人は多いでしょう。
1日何件ものメールのやり取りをすることは、今や当たり前に行われています。
しかし、便利がゆえに件数が大量になりがちで、メール処理だけで1日の大半の時間を費やしてしまう人もいます。
単なる連絡手段に貴重な時間を割くのは無駄なこと。
ここでは、ビジネスメールを整理する目的と方法、振り回されないためのコツを紹介します。
目次
ビジネスメールを整理するのは何のため?
メールは電話や訪問に比べて相手の時間を突然奪うことがなく、自分のペースでやり取りできるのも魅力です。
場所も取らず削除もすぐにできるメールは利便性が高く、それだけで優れているようにも思えますが、整理する必要なんてあるのでしょうか?
ここでは、ビジネスメールを整理する目的を紹介します。
返信忘れなどミスを防ぐ
多くのメールに埋もれてしまって、うっかり返信するのを忘れてしまったことがありませんか?
仕事中には電話がかかってくる、職場の人に話しかけられる、来客があるなどで、何かと思考が中断されやすいもの。
継続的に何かを覚えているのは難しい状態です。
「あとで返信しよう」と思っていても、うっかり忘れてしまうことは誰にでも起こり得ることでしょう。
特にメールBOXが整理されていないと、後で見返したときに思い出すことさえできなくなってしまうリスクがあります。
整理しないと膨大な時間がかかる
大量のメールを1件ずつ処理していくと、それだけで膨大な時間がかかります。
朝出社してまずメールチェックする人は多いでしょうが、メール処理にかけている時間を把握しているでしょうか。
メールをすべてのんびりチェックするだけで、1~2時間かかってしまう人も。
1日およそ8時間の労働時間のうち、毎日メールに費やす時間が1時間もあるなんて無駄なことですよね。
後で探すときに見つけやすい
メールには検索機能がついていますから、探したいメールがあった場合は件名や相手の名前などで検索することができますよね。
しかし、多くの人とメールのやり取りが発生する仕事をしている場合、誰からのメールだったのか、どんな件名や内容だったのか思い出せないことも。
検索ワードが該当しなければ、なかなか探しだすことができず時間のロスになります。
メールBOX内が整理され、不要なメールが削除されてあれば、探し出すのも容易になりますよね。
書類棚やデスクの中を思い浮かべてみればわかります。
メールに限らず、整理されている方が探す時間が省けるのは共通していることなのです。
ビジネスメールをすっきり整理しよう
ビジネスメールの整理と言っても具体的に何をすればいいのでしょうか。
ここでは、メールの整理方法を紹介します。
メールも断捨離が必要
「断捨離」という言葉が世の中に浸透して久しいですが、メールも断捨離が必要です。
まずはメールBOX内にある不要なメールを選び削除しましょう。
何を削除するのかは業務内容によって異なります。
例えば、「毎年恒例行事」の担当をしている人。
年末調整や入社式対応など、年に1回しかないイベントの係になっている人もいますよね。
その場合、「去年はどんなメールを送ったか」を確認することがあります。
担当とはいえ年一行事は記憶が曖昧になりやすいため、メールが役に立つことも。
年一行事用のフォルダを作っておくのはいいでしょう。
それ以外の業務については、3ヶ月~半年以上一度も見ていないメールは削除対象になりえます。
処理済フォルダーの中で半年以上経過しているものは要・不要の判断をしましょう。
単なる挨拶やお礼メールも、連絡先など必要な情報が盛り込まれていないものは捨てていいですよね。
ずっと取っておく必要があるメールは、1割にも満たないはずです。
カテゴリー別に分けて整理
日々のメールはカテゴリーごとにフォルダを作り、分けて入れておくと見やすくなりますが、整理のポイントは細かく分け過ぎないことです。
フォルダがたくさんあり過ぎると、振り分け自体が面倒になったり、どこに振り分けたのか忘れてしまうことになります。
クライアントごとに分けるのもいいですが、クライアントが多いと手間になります。
基本的には、「急ぎ」「時間がかかるが重要」「情報として保存しておく」の3つに分けるのがおすすめ。
割とざっくりしていますが、メールはあくまでも連絡手段なので、簡単にわけて不要なものは削除していくというスタンスです。
「急ぎ」はいますぐ処理する必要がある案件で、それが済んだら「時間がかかるが重要」にとりかかりましょう。
ただし、上司に見せておく必要があるなど他人の力を借りることになる案件は、先に振っておきます。
必要書類が添付されているものは書類自体を保存
「情報として保存しておく」ものは、添付ファイルが重要なものや、メールそのものに意味があるもの。
それらはメールBOXに入れっぱなしにするのではなく、パソコン上のフォルダに移しておく、書類自体をダウンロードして保存しておくなどしておきましょう。
帰るときには受信BOXは空にして
メールは日々増えていきますから、溜めないことが非常に大切です。
溜めに溜めた後で整理するのは一仕事になってしまうので、1日の仕事が終わって帰宅するときには、受信BOX内は空になっていることを目指しましょう。
ただ、時間がかかりそうな案件を帰宅直前に受けて取りかかってしまうと、いつになっても帰れません。
今日中という指定がない限りは、翌日の仕事にまわすことも大事ですよ。
メール処理に振り回されないコツ
便利なツールゆえに、メール処理に1日の大半を費やしてしまう人がいます。
たった一つの連絡手段に振り回されて本来やるべき仕事ができないなんて本末転倒。
ここでは、メール処理に振り回されないためのコツを紹介します。
メールチェック時間は必ず決めておくこと
業務の合間ごとにメールをチェックしてしまうと、本来やるべき業務がまったく進みません。メールをチェックする時間は最小限に抑えるようにし、時間も決めておくといいでしょう。
日々どれぐらいのメールを受けるかにもよりますが、朝、昼、夕方の3回で十分なことも多いもの。
人によっては1回で十分ということもありますよ。
常にチェックしていないと不安かもしれませんが、そもそも緊急の要件は電話か訪問などが原則です。
1日3回チェックしていて返信の遅さを指摘されることはほぼないでしょう。
すぐに返信できるものは後回しにしない
メールを受信してフォルダに振り分ける際、1~2分程度で処理できるものはその場で返信します。
なんでも後回しにしてしまうと、それだけで一つの大きな仕事になります。
処理したら、削除できるものはすぐに削除。
不要なメールを溜めこむことがなくなるでしょう。
メール作成も効率重視
メールを返信する際、作成に時間がかかってしまうことがありますよね。
基本的にビジネスメールは要件を簡潔に伝えられればいいものなので、美しい文章を意識する必要はありません。
単語登録、ショートカットキー、テンプレートなどを活用して、できるだけ文字入力の時間を少なくする工夫をしましょう。
メールでなくてもいいものは口頭でも
メールにはメールで返すのが絶対というわけではありません。
メール相手と会う機会がありそうなら、口頭で返事をしてもいいのです。
メールより電話で話した方がニュアンスが伝わりやすい場合も同様。
何かしらのアクションをすれば、必ずメールでなくてはダメということはないですよね。
ビジネスメールを整理して無駄とおさらば!
ビジネスメールを日々整理して振り回されないよう意識すると、今までと同じ労働時間でもできる仕事が多くなります。
これまでいかにメールに時間を費やしていたのかと気づくでしょう。
返信し忘れなどのミスもなくなり、好循環が生まれます。
出社して何となくメールを処理していたという方は、ぜひ試してみてくださいね。
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