「雑用をやらされている。」と思っていませんか?
雑用以外の仕事を早く覚えたいとイライラしているかもしれませんね。
しかし、実は雑用を制覇することがデキる人になるための近道。
心構え一つで、これまで嫌だと思っていた雑用も有益で楽しいと感じられるようになります。ここでは、雑用への心構えと雑用を進んでやることのメリットを紹介します。
目次
そもそも雑用とは?
雑用を攻略するにはまずは雑用の全体像を把握することが大切。
会社における雑用とはどんなものを指すのかを考えていきます。
一般的に雑用と呼ばれるものは、どんな種類や意味があるのでしょうか。
簡単で誰でもできるもの
会社における雑用は、専門性や特殊な知識が必要なく、簡単で誰でも取り組めるものを言います。
会社によって雑用とされているものは異なりますが、例えば以下のような業務が考えられます。
・フロア内の掃除や戸締りを行う
・職場全員で利用する電気ポットなどの準備
・会社あてのFAXを担当に振り分ける
・棚や書類の整理をする
・コピー取りやお茶出しなど
必ず誰かがやらなければいけないもの
誰でもできるぐらい簡単な業務とはいえ、誰もやらないとどうなるのでしょうか?
上記の例であれば、誰も掃除をしなければ会社はホコリだらけになりますし、戸締りをしなければ泥棒が入ってしまいますよね。
絶対に誰かがやらなければならないもの、それが雑用なのです。
そう考えると、雑用が無意味なものでないかはお分かりいただけるはず。
ビジネススキルの基礎となるもの
雑用の中にはビジネススキルを構築するための基本がたくさん詰まっています。
例えば、棚や書類の整理をすることで、探しものをする時間がなくなり業務中の動きが無駄なくスムーズにいくようになります。
仕事効率を上げるためには働きやすい環境を作ることが大切ですから、そのために雑用が生きていきますよね。
共有スペースをキレイにできる人は、自分のデスク周りには当然目が行き届きます。
また、雑用は何時間もやるようなものではありませんので、限られた時間の中でいかに効率よくやれるかがポイントです。
これはどんな仕事でも言えることなので、時間の使い方を学ぶちょうどいいトレーニングにもなるのです。
雑用への心構え
雑用は必要だけれど「私は雑用のプロです!」と胸を張って言うことを目指すわけではありません。
雑用はごく当たり前にできるようになってこそビジネススキルの基本が身についているのです。
ここでは、雑用をスマートに行うための心構えを紹介します。
時間前にやるのがコツ
来客へのお茶出しなどは無理ですが、前日夜に届いたFAXの振り分けなど業務時間内にやる必要がないものがありますよね。
こういう雑用は始業前にささっとやってしまうのがデキル人。
業務時間中にやらないと賃金がもらえないからという理由で、わざわざ業務時間内に行うようなことはしません。
なぜなら、業務時間を雑用に取られたら、もっとも集中すべき本業にかける時間が削られるから。
もちろん、労基法上はこれらも業務に付随するものとして、時間外手当の問題を指摘されたら手当の対象になる可能性がありますし、雑用の種類によっては時間がかかりすぎて時間外にやれないものもあるでしょう。
しかし、時間がかかりすぎる必要な業務はもはや雑用ではなく担当をつけるべきもの。
誰かがやるだろうと放置すべきものでもありません。
空いてる時間でできる軽微な雑用は、始業前にやってしまうと決めておくと、1日の良いスタートが切れますよ。
さりげなくやるのがデキル人の雑用法
会社の雑用問題として、やる人とやらない人が分かれてしまって不公平感が生まれることにあります。
社員全員が進んで雑用をやってさえいれば発生しない問題ですが、いろいろな人が集まる会社だからこそ仕方がないことでもあります。
「誰かがやってくれるから自分はやらない。」と言う人はそういう価値観なのだと放っておけばいいのです。
ただし、雑用をやる派の心構えとしては「雑用してますアピール」をしないことが大事。
あくまでも雑用は基本的なことなので、雑用自慢は「わたしは基本ができています。」とアピールするぐらい意味のないことなのです。
わざわざ口に出さなくても、仕事の準備の一つとしてさりげなく行うのがデキル人の雑用へのスタンスです。
感謝を求めないことが継続のコツ
自分が使うわけでもない電気ポットを用意したり、単純に一番早く出社してるからさまざまな雑用をこなしている。
そんな毎日を過ごしていると、いつの間にか周囲からも当たり前に思われてしまうことがあります。
人は誰かが当たり前にやっていることに感謝の気持ちをもちにくいものですが、やっている側としては感謝されないと辛くなってしまうことがありますよね。
ただ、感謝という対価を期待すると、それが与えられなかったときに自分がきつくなります。
ならば最初から期待しないこと。
雑用は人から何かを受け取るためのものではなく、あくまでも当たり前で基本的なこと、自分の仕事効率をアップさせるためのものだと思っておきましょう。
スピードと効率を考えながら行うこと
雑用は無意識にやるといつの間にか時間が経ってしまうことがあります。
貴重な時間を無駄にしないためにも、スピードと効率だけは考えて行いましょう。
動線を意識したり、同時進行で行えるものはあわせて行うようにすると時間短縮につながります。
「今日はいつもより早く雑用が終わった!」と思った日はちょっとした達成感があって、雑用を楽しく行えるようにもなりますよ。
自分のためにもなる!雑用のメリットとは
「なんで自分ばっかり雑用をやらされているんだ。」と嫌々雑用をやっている方は、雑用をやることのメリットを考えてみましょう。
ここでは、雑用をすることのメリットを紹介します。
仕事環境が整い他人も自分も仕事がやりやすくなる
ホコリだらけで何がどこにあるのか分からない社内、そんな場所で仕事をしたいと思いますか?
毎日の仕事ですから、環境整備は非常に大切です。
環境整備に関する雑用はたくさんありますが、それを他人のためと思うから面倒だし、感謝されなくて嫌な思いをするのです。
社内の環境整備によって得をするのは誰でもない自分。
そう考えてみると、雑用してもいいかなと思えるはずです。
細かいところに配慮できるビジネスマンになれる
掃除や整理整頓を丁寧にやると、細かいところに目が行き届くようになります。
社内のちょっとした汚れが気になったり、他人のスーツについたゴミに気が付くことも。
ビジネスでは相手の気持ちを満足させることが重要ですから、細かいところに配慮できる人は好まれます。
細かい配慮がさりげなく行えるようになったら大成功。
クライアントからも愛され仕事で成果を挙げているかもしれません。
仕事に必要な情報を自然と手にすることができる
例えばFAXの振り分け。
誰にどんなFAXが届いているのかを確認しますから、社内の誰が今どんな案件を抱えているのかを把握できます。
「あの人は今忙しそうだから別の人に頼もう。」「この件は彼に聞けば分かるはず。」など、仕事上の重要な情報源になります。
棚や書類の整理を進んで行うことで、上司から「誰かあの書類がどこにあるか知らないか?」の問いかけにすぐに反応できて評価が上がることも。
雑用だと思っていた作業で、結局自分が一番得をするということですね。
誰かが必ず見ている!専務に握手を求められた事例
筆者の知り合いで、新人でもないのに多くの雑用をやっている男性がいました。
彼は「誰かがやらなければならないことを進んで行うのが仕事だ。」と思って続けていましたが、誰にも感謝されずに辛くなることもありました。
そんな毎日を15年以上も過ごしていましたが、ある年の会社忘年会のとき。
普段は直接話す機会もない専務が近づいてきて「君が毎日雑用を進んでやってくれてるのをずっと見ていた。本当にすごいことだと感謝している。」と握手を求めてきました。
その場にいた他の社員たちは言葉を失いましたが、彼自身はどこか報われた気持ちになったそうです。
雑用は毎日感謝されることではないかもしれませんが、その行動は必ず誰かがどこかで見ているんですね。
雑用も心構え一つで仕事スキルがアップする!
雑用を継続して行うことは意外と難しいもの。
しかし心構え一つで楽しんでできたり、ビジネススキルの構築にも役立ちます。
雑用なんて面倒だ、雑用をやるために会社に来ているのではない、そんな風に思ったら思い返してみてください。
その雑用は誰のためでもない、自分自身のためになっているのだと。
雑用を当たり前にできるようになってこそ、誰よりも仕事ができるようになっていることでしょう。
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