お金に関する用語に「送金」というものがあります。
誰もが何度か聞いたり使ったりしたことのある言葉だとは思いますが、正確な意味や使い方は理解しているでしょうか。
「振込とか支払いとか、似たような言葉も聞いたことがあるけれど違いは分からない…。」という方もいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、「送金」という言葉の意味や使い方を詳しく解説していきたいと思います。
目次
送金の読み方
まずは「送金」の読み方から確認していきましょう。
「送金」は(そうきん)と読みます。送(ソウ)、金(キン)とどちらも音読みから成る言葉です。
「送る」は言葉通り、手元にあるものを別の場所(または人)へ送ることですね。
「金」はここではお金(通貨や貨幣など)のことを指しています。
「送金」自体は名詞ですが、「送金する」という表現に変えると動詞にもなります。
実生活では動詞としての使用が多いのではないでしょうか。
送金の意味について
次に「送金」の意味を説明していきます。
「送金」とは、「金銭を送ること。また、その金銭」という意味です。
(デジタル大辞泉より)
金銭を送ると言っても色々な方法があります。
具体的にはどのような行為を指しているのでしょうか。
代表的なものは、銀行やネットバンクなど金融機関での振込、小切手の送金がこれに当たります。郵便局での現金書留も送金に含まれます。
金融機関など特定の機関を利用して金銭を送ることの総称が送金であると言えます。
送金の正しい使い方
「送金」の正しい使い方と間違った使い方について説明していきます。
まず正しい使い方です。
「予約したゲームの代金を送金した。」
「久しぶりに親からの仕送りが自分の口座に送金されていた。」
どちらも金融機関を通じて、ある場所から別の場所へ金銭が送られていますね。
また、文学作品にも送金という言葉はしばしば登場しています。
代表的なものでは、太宰治作『ロマネスク』の中で主人公が「親元へ送金を願う手紙を最も得意としていた。例えばこんな工合いであった。謹啓…」と親に送金を乞うシーンがあります。
送金の間違った使い方
それでは、間違った使い方について説明いきます。
「友達から借りていた1万円を返す用意ができたので、手渡しで送金した。」
この場合は、送金とは表現しません。直接金銭のやり取りをする行為は送金には当たらないためです
また、「振込」、「振替」という言葉がありますが、これらは「送金」に含まれます。ただ、送金はかなり広い意味合いを持つため、詳しく状況を説明する必要がある場合は送金という言葉では伝わりにくくなる可能性があることに注意しましょう。
送金を使った例文
「送金」の意味や正しい使い方は分かりましたね。この言葉の基本的な部分は理解できたと思います。
ではさらに、もう少し詳しい使い方を説明するために2つの例を挙げてみたいと思います。
分かりやすくするために、身近な話題を会話形式を交えて説明していきます。1つ目はビットコインについて、2つ目は現金書留を例に挙げます。
送金の使い方【例文その①】
まずはビットコインの例です。AさんとBさんがビットコインの手数料について話しています。
A:「○○の取引所でビットコインの取引をしてるんだけど、送金に0.001BTCかかるんだよ。高くはないけど送金の度に取られるのは気になるな。」
B:「私がやってる□□の取引所は無料だよ。送金スピードも早いから気軽にできるんだ。」
A:「それは羨ましいね。」
ここでは、ビットコインを自分の口座に送金するという意味で使われていることが分かります。
送金の使い方【例文その②】
次に現金書留の例です。Cさんが遠方に住む妹に災害義援金の寄付の方法について話しています。
C:「先月の地震で、あなたの家の最寄り駅で土砂崩れが起きたって聞いたよ。復旧はいつかな。」
妹:「範囲が広いから時間がかかるみたい。予算も全然足りないから寄付をお願いしてるの。」
C:「大変だよね。明日いくらか現金書留で送金するからね。」
妹:「ありがとう。みんな喜ぶと思うよ。」
この場合、寄付のための金銭を郵便局から現金書留で送金するという意味になります。
送金は英語でなんて言うの?
「送金」の使い方を理解しましたね。では次に、英語ではどのような表現をするのかを説明していきます。
「送金」は英語で「remittance」です。
「送金する」=「make (a) remittance.」となります。
また、「send money」も「送金する」という意味になります。こちらのほうが簡単で分かりやすい表現になります。
より細かな表現でいうと、「郵便送金と電信送金」は「postal transfer and wire transfer」となります。
送金は中国語でなんて言うの?
次に、中国語での「送金」の表現方法を説明していきます。
中国語で「送金」は「汇款」(ピンインではhuìkuǎn)と言います。
汇款は為替を送金することを意味しており、日本語の「送金」と同じような使い方ができます。
例えば、「銀行振り込みをする」=「进行银行汇款。」
「銀行から海外送金をする。」=「利用银行进行海外汇款。」という使い方ができます。
また、「郵便送金と電信送金」は「邮汇和电汇的方式」となります。
送金の類義語や関連語は?
外国語での表現方法を理解したところで、今度は「送金」の関連語を説明していきます。
正しい使い方の部分でも述べましたが、「送金」は金銭を送ることの総称で関連語はたくさんあるので、その中から代表的なものをピックアップします。
「振込」(ふりこみ)は、他人名義の口座に金銭を移動させることを意味します。
「振替」(ふりかえ)は、本人名義の別口座に金銭を移動させることを意味します。さらに、同一の銀行かつ同一の支店である必要があります。
「払込」(はらいこみ)は、ゆうちょ銀行への送金に限って使用される言葉です。
送金の対義語は?
「送金」の関連語を知ったところで、対義語についても説明していきます。
「送金」の対義語には、「着金」と「返金」があります。
「着金」(ちゃっきん)は、他所からの送金が自分の手元に到着することを意味しています。送金をうける側の視点に立っていることが分かりますね。
「返金」(へんきん)は、借りていた金銭を返すことを意味しています。こちらは貸し借りの関係でのみ使用することができます。「返済」や「払い戻し」も「返金」と似ている意味の言葉です。
送金を使った熟語や慣用句、ことわざはある?
「送金」を使った慣用句を2つ紹介していきます。
まずは「送金為替」(そうきんかわせ)です。これは金銭の貸し借りに関する言葉です。
債務者が遠方の債権者へ決済をするときに、現金手渡しではなく銀行からの送金で決済する方法のことを指しています。具体的に、小切手や電信などの方法があります。
次に「送金小切手」(そうきんこぎって)というものがあります。これは先程の送金為替でやり取りをする際、銀行が発行する小切手のことを指しています。
送金小切手は海外へ送金するときにも使うことができます。
送金にまつわるサイト
「送金」に関するサイトを2つ紹介します。
https://kaigaisokin.net/
「海外送金ラボ」というサイトです。こちらは海外へ送金する基本的な方法や気を付けること、サービスの紹介など海外送金に関する情報が記載されています。
海外留学や海外赴任予定の人におすすめできるサイトです。
https://www.fsa.go.jp/str/jirei/
振り込め詐欺など、送金に関するトラブルや犯罪に巻き込まれないようにするためにはこのサイトがおすすめです。
金融庁がまとめた、「疑わしい取引の参考事例」のサイトです。もし送金の際に疑わしい・怪しい部分があった場合はこのサイトを見て、その送金が本当に正しいものであるのかを再考することも大切です。
送金の意味や使い方についてのまとめ
今回は「送金」の言葉の意味から用法、関連する情報などを詳しく解説していきました。一言で「送金」といっても、様々な使い方があるということが理解できたと思います。
送金は私達の生活から切っても切り離せない重要な行為です。今回送金について詳しく知ったことで、今後お金を取り扱うときに少しでも役に立つことがあれば幸いです。
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