どの職場にもいるのが、仕事を抱え込む人。
すぐに思い浮かぶ存在がいる人も多いでしょう。
自分では気がつかないこともありますが、実は自分自身が仕事を抱え込んでいることも。
仕事を抱え込む人は、非常に大きなリスクをもっています。
自分自身にとっても、会社にとってもいいことはありませんから、すぐにでも仕事を手放すことを考えましょう。
ここでは、仕事を抱え込む人がもつリスクと手放す方法を紹介します。
目次
仕事を抱え込む人が会社に与える損害
仕事を抱え込むと、会社のために一生懸命働いている満足感を覚えますが、実は会社に損害を与えています。
近年は抱え込みタイプの人材を何とかしたいと考える会社も増えていますよ。
ここでは、仕事を抱え込む人が会社に与える損害を解説します。
人が育たない
自分が仕事を抱え込むことで、他の人が成長する機会を奪っています。
「自分でやった方が早いから。」は、人を育てないことを宣言しているのも同じです。
会社に雇われている以上、やるべき仕事をおこない、それを伝えて育てていくのも仕事のうち。
人が育たないことは会社にとって大きな損害なので、抱え込まれるのは迷惑でしかないのです。
例え自分で取ってきた契約でも、会社の看板を使って取ったわけですから、自分の仕事ではなく会社の仕事なのです。
風邪やインフルエンザが社内に広がる
仕事を抱え込む人の中には、意地でも会社を休まない人がいます。
理由は「私が休むと周りに迷惑をかけるから。」です。
一見責任感が強いように感じますが、ときと場合によっては「休まないといけない」ことがありますよね。
例えば風邪やインフルエンザなど、感染力が体調不良の場合。
ゴホゴホと咳をしたまま、マスクもせず、「仕事があるから。」と言って出勤する人がいますが、これは非常に無責任な行為です。
1人が無理して出勤したことで、職場のほとんどの人が体調不良になったケースもあるので、気をつけましょう。
どうしても出勤せざるを得ないような仕事があるとしたら、仕事を抱え込んだことに起因しています。
リスク管理ができていなかったということです。
人件費を圧迫する
他人に仕事を教えない、頼まないことによって、仕事がなかなか終わらず残業になる人がいます。
仕事を振り分けて分散することで、職場の全員が早く帰れるかもしれないでしょう。
1人が抱え込むことによって、本人の残業代だけでなく、他の社員も「帰りにくい」状況になるため、無駄な人件費が発生することになります。
人件費の増大は会社にとって見逃せない問題。
仕事を抱え込む人は、コスパが悪い人材なのです。
緊急時に大迷惑をかける
誰でも、病気やケガ、家族の不幸などでどうしても出勤できないことがあります。
このとき困るのが職場の人。
人が休むこと自体は想定内のことですが、問題は代わりにできる人がいないことですよね。
普段から周りに仕事内容を知らせてあれば残された人で対応できるのに、その努力を怠ったために、緊急時に大迷惑をかけることになるのです。
仕事を抱え込む人の末路
仕事を抱え込む癖がある人は、周りに迷惑をかけるだけでなく、自分自身が困ることが多くなります。
どんなことに悩まされることになるのでしょうか。
ここでは、仕事を抱え込む人が迎える末路を紹介します。
長時間残業に悩まされる
毎日遅くまで残業する人の中には、仕事を抱え込んだことで残業するハメになる人がいます。
仕事量が多くて忙しいことは大変な反面、働いている実感がもてて安心材料にもなるため、「忙しい、忙しい」と言いながらもどんどん自分で仕事を増やしているのです。
長時間労働がきついと悩んでいる人の仕事を見てみると、自分でやらなくてもいいような仕事にまで手を出して抱え込み、無駄な時間を過ごしている人もいますよ。
新しい仕事を覚えることができず成長しない
今の仕事を抱え込むということは、新しい仕事を覚える余白がないということ。
新しい仕事を覚えるということは、ゼロから知識や経験を積み上げていく痛みが伴うものですよね。
そこから逃げて、すでにある仕事だけをやっていたい人だとも言えるのです。
それではビジネスマンとして成長は見込めません。
年齢問わず成長していく人は、自分が覚えた仕事をどんどん次の世代に渡し、自分は新しいステージにチャレンジしていくものです。
転職しようと思ってもできない
給与や人間関係に不満を感じて転職しようと思っても、仕事を抱え込んだツケがまわってきます。
今まで誰にも仕事を渡していなかった人が退職するときは、一度に大量の仕事が動くことになるでしょう。
すでにいる人材にまるまる譲ることは難しいですし、新しい人では全部を受け入れることができません。
結局引き継ぎ相手やタイミングを逃し、転職の機会を失うことになるのです。
仕事を抱え込むことをやめるには?
仕事を抱え込むことは周囲へ迷惑をかけ、自分自身に対してもデメリットしかありません。
今すぐ考え方を改めて、仕事を手放していきましょう。
とはいえ、仕事を抱え込んできた人にとっては勇気がいる作業。
どのように抱え込みをやめればいいのでしょうか?
業務整理を今すぐすべき
まずは自分自身の業務整理を早急に取りかかります。
以下のように分類してみましょう。
- 誰にでもできる業務
手があいている人に依頼する、アルバイトなどサポート業務の人に振ることができる仕事です。
抱え込む必要は全くありません。
抱え込みタイプの仕事を覗いてみると、意外と1の業務を多くもっていることが多いですよ。 - 自分以外でも何人かできる人がいる業務
自分以外の人の仕事の進捗具合を確認しつつ、ときにはお願いできる仕事です。
緊急時には代わってやってもらえるため、複数人は同様の仕事をできる人を作っておきたいところです。 - 現在自分しか対応できる人がいない業務
育てるのに時間がかかるため、今すぐにでも教えることを始めなくてはならない、緊急性が高い業務です。
「自分しか対応できない」という自己満足は捨て、会社や他の社員のためにも早く引き継いでおきましょう。
引き継げる人がいない場合は、一旦上司や先輩などに仕事内容を知らせておくことも有効です。
人を信頼しつつ確認すればいい
仕事を抱え込み誰にも任せないということは、職場の人を信頼していない証拠です。
後輩や同僚に任せたら失敗するかもしれないと疑っているから、仕事を手放せないのでしょう。
特に自分より経歴が短い後輩に任せることは勇気がいります。
ミスをすれば結局自分が困るため、最初からミスを回避したいと思うのは無理もありません。
この場合は、相手を信頼する気持ちを持ちつつ、一緒に確認すればいいのです。
仕事を渡したら早い段階で確認するようにし、最終確認もおこないましょう。
最初のうちは確認が面倒に感じるかもしれませんが、いずれは戦力として活躍してくれますから、結局は自分が楽になるのです。
頼られるという喜びを与えてあげて
人には、頼られる喜びというものがあります。
いつも自分で何でも解決していた人から信頼され、仕事を任されたら、モチベーションアップや成長につながります。
人を気遣える優しさがあるなら、相手を喜ばせてあげようと思ってみてはいかがでしょうか。
周囲への配慮が逆に迷惑だと知ろう
「皆忙しいだろうから。」という理由で周りに仕事を頼めない人がいますが、その配慮が逆に迷惑をかけることがあります。
休む、辞めるなどして仕事から離れることが起きれば、「もっと早くに引き継いでおいてほしかった。」と思われますよ。
職場にとって何が重要なのか、全体像を見つめる視野を持ちましょう。
仕事を抱え込むことはリスクしかない!
自分1人で仕事を抱え込むことはリスクしかありません。
自分にしかできない仕事をやっているという自己満足感をもつことはできますが、会社にとってのメリットにはならないのです。
仕事ができる人は仕事を抱えこまず周りを頼り、効果的な自分の時間の使い方も考えています。
そんなデキる人になる一歩として、取り組み方を考えてみてはいかがでしょうか。
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